カナダ国定史跡(ナショナル・ヒストリック・サイト)

HISTORY

カナダ国定史跡とは

カナダ国定史跡(National Historic Sites)とは、
カナダの文化遺産を保護するための制度で、史跡や記念物保護を目的として設立された委員会の助言に基づいて、環境気候変動対策大臣が決定しています。

ヨーロッパにならって19世紀末から20世紀初頭にかけて史跡保存への機運が高まり、カナダでも国定史跡の指定が始まりました。現在、管理は国立公園の管理機関であるパークス・カナダが行っています。

2019年8月現在で、996ヵ所が指定されています。
パークス・カナダが直接管理を行っているのはそのうち172ヵ所のみで、その他の残りは、他の省庁民間団体が管理を行っています。
国定史跡は10州と3準州の全てにあり、2ヵ所は国外のフランスにあります。

選定箇所のジャンル分け

大きく5つの部門に分類されます。

カナダ国定史跡の5つの分類

・人々の暮らしや土地に関するもの
・カナダの統治に関するもの
経済発展に関するもの
社会や生活の構築に関するもの
知性や文化的生活を表現するもの

国定史跡としての選定条件

下の選定条件のどれか一つを満足する必要があります。

カナダ国定史跡の選定条件

・コンセプト・デザイン・技術・計画・カナダの成長において、素晴らしい創造性を実現していること
・カナダの成長にとって重要と思われる文化的伝統、生き方や考え方が実現されたり象徴化されていること
・国にとって歴史的に重要であると考えられる人物と明確な関連があること
・国にとって歴史的に重要であると考えられる史実と明確な関連があること

選定にあたっては、上記の歴史的背景や文化財的価値といった最低条件のほかにも、地理的に訪問者が訪れやすい環境にあるのかや、自然との調和具合、珍しさ、貴重さ、他に与えた影響なども考慮されているようです。


BC州のカナダ国定史跡

国定史跡の管理を行うパークス・カナダの公式ウェブサイトでは、各州で登録された国定史跡を検索して閲覧可能です。
BC州で検索すると、2020年2月現在で91件がヒットしました。

当ブログでは、下記のグループ分けを行って概要を各記事にまとめています。


住居・遺跡編

個人邸宅、共同墓地、遺跡の計8ヵ所です。


先住民族の旧居住地編

先住民族の旧居住地10ヵ所です。


軍事・研究施設編

軍事施設、軍事学校、拘留キャンプ、研究施設(観測所)、防災施設の計6ヵ所です。


鉄道・船舶編

鉄道、船舶、造船所、探検の到達地点の計8ヵ所です。


建築物編

建築物9ヵ所です。


教会・寺院編

キリスト教会やシク寺院の計6ヵ所です。


自然・公園編

山道を中心とした自然、公園や庭園の計9ヵ所です。


行政施設・裁判所編

市民会館を中心とした行政施設と裁判所の計6ヵ所です。


旧交易地・城郭編

旧交易地と城郭の計11ヵ所です。


街並み・景観編

街並みと景観の計7か所です。


橋梁・灯台編

橋梁と灯台の計5ヵ所です。


工業施設編

砿業施設、林業施設、発電施設、製缶工場の計5ヵ所です。


文化施設編

劇場、茶室、学校、ホテルの計8ヵ所です。

順次アップデートしていきますので、各ページを是非覗いてみてください。

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