2009年11月発行の第6版「学習参考ガイド」をもとに、記事を作成しています。
CPLの筆記試験について
多くの受検者は、自家用操縦士免許「PPL」の筆記試験を受検した経験者です。
CPLの多くの問題が、このPPLの筆記試験の内容と重複していますが、追加の科目があったり、より深い理解が必要となるものがあります。
通常試験
各科目で英語またはフランス語で出題される択一式の問題に回答していきます。
問題数や制限時間、合格基準は次の表のとおりです。
試験名 | 問題数 | 制限時間 | 合格基準 |
---|---|---|---|
飛行機事業用操縦士筆記試験 (CPAER) | 100問 | 3時間30分 | 60%以上 |
試験時間は、PPLでは3時間でしたが、CPLでは3時間30分になっています。
4つの科目に分けられた試験で、全体での合計と各科目でそれぞれ60%以上を取得することが求められ、仮に全体で60%に満たなかった場合には、試験全体の再試験が必要となります。
補足的試験(部分再試験)
試験全体で60%以上は取得したものの、1つ以上の各科目で60%に満たなかった場合は、部分合格となり、その科目の部分再試験が必要となります。
仮に、1科目が100%でそれ以外が50%だった場合、全体では60%を超えることになるので、部分再試験は最大で3科目が行われる可能性があるということになります。
試験名 | 問題数 | 制限時間 | 合格基準 |
---|---|---|---|
航空法 (CALAW) | 20問 | 1時間 | 60%以上 |
航法 (CANAV) | 25問 | 2時間 | 60%以上 |
航空気象 (CAMET) | 25問 | 1時間30分 | 60%以上 |
航空一般知識 (CAGEN) | 35問 | 1時間30分 | 60%以上 |
2科目以上で再試験を行う場合、全体の試験時間が3時間30分を超えないように各科目の制限時間が調整されます。
ヘリコプター→飛行機への書き換え試験
ヘリコプターでの有効な事業用操縦士免許(CPL)もしくは定期運送用操縦士免許(ATPL)を保有している場合は、次に示す1科目の受検のみでよいとされています。
試験名 | 問題数 | 制限時間 | 合格基準 |
---|---|---|---|
事業用操縦士(飛行機)カテゴリー変更 (CARAC) | 35問 | 1時間30分 | 60%以上 |
この試験科目は、「航空法(CALAW)」と「航空一般知識(CAGEN)」をベースとして作成されます。
カナダ軍のパイロットのための試験
カナダ軍のパイロットで軍の部内資格基準に合格している場合は、次に示す1科目の受検のみでよいとされています。
試験名 | 問題数 | 制限時間 | 合格基準 |
---|---|---|---|
航空法 / 航空交通規則 / 各種要領 (ARPCO) | 30問 | 1時間 | 60%以上 |
この試験科目は、「航空法(CALAW)」をベースとして作成されます。
米国→カナダへの書き換え試験
米国FAA方式の「外国の保有免許を基準として発行されたものではない」事業用操縦士免許(CPL)もしくは定期運送用操縦士免許(ATPL)を保有している場合は、次に示す1科目の受検のみでよいとされています。
試験名 | 問題数 | 制限時間 | 合格基準 |
---|---|---|---|
事業用操縦士(飛行機)書き換え (FAACA) | 20問 | 1時間 | 60%以上 |
この試験科目は、FAAとTCでの主に航空規則や通信要領の違いに焦点を当てた問題として作成されます。
受検資格
カナダ航空規則(CARs)の第401.13(1)項では、筆記試験受検の条件として、次に示す条件が求められています。
筆記試験内容
科目は全部で4つに分かれています。
第1部: 航空法と各種手続き
一般規定
飛行場と空港
個人の免許等と訓練
運航全般と飛行方式
事業的航空業務
その他
第2部: 航法と無線機器
第3部: 航空気象
第4部: 機体構造、エンジン、各種系統
第5部: 飛行理論
第6部: 飛行計器
第7部: 運航法
第8部: ヒューマン・ファクター
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