申請方法
ADBに申請料金は掛かりませんので、無料で申請することができます。
申請方法
申込用紙を作成 記入欄Aを記入
申請書(様式26-0726)
新規申請時も更新時もこの様式を使用します。
PDF上で記入できるところまで記入して印刷をオススメ
Application for an Aviation Document Booklet.
確認者に記入欄Bの記入と写真が正しいものかの確認を依頼
確認者による写真確認と署名
確認者は、申請者の身分証明を確認でき、申請写真が本当に申請者のものであることを証明できる本人以外の者で、次の条件に合致する人物。
確認者の条件
- カナダ運輸省民間航空局(TCCA)の職員
- 飛行学校の教官、操縦検定官、公認試験監督官、民間航空医学検査官など、民間航空機能を遂行するために運輸大臣から委任された人物
- 弁護士、公証人、歯科医、医師、警察官、または銀行の署名担当官などの専門家や公務員
カナダ運輸省民間航空局(TCCA)の事務所に連絡をして予約をし、申請用紙と写真を、事務所窓口に持参して提出して終了
現実的には、通っている飛行学校の主任教官(CFI)に確認者になってもらうことが多いかと思います。
カナダ運輸省民間航空局(TCCA)事務所
BC州では下記の5ヵ所が該当します。
申請用紙の注意書き
全般情報
全般情報
- アドバイザリーサーキュラー(AC)第400-001号「航空関連文書ブックレットの申請の手引き」により多くの情報が掲載される。
- 申請フォームは黒インクのみで記載すること。
- 学生操縦許可証(SPP)しか保有していない状態でADBを申請しないこと。
- この申請における申請料は不要。(無料)
- 申請者は必要な情報を提出できるようにしておくこと。
- 元の文書はカナダ運輸省(TC)またはその委任者によって提出を求められる場合がある。
- ADBに関するより多くの情報はカナダ運輸省民間航空局(TCCA)のウェブページを参照。
- 記載が完了した申請書は、証明写真を1枚と必要な付属書類を添付して、TCCAの地域事務所に提出すること。
PDFをダウンロードし、そこに記載できる間違いない事項はパソコンで記載していくことも可能です。誤字や誤解を与える可能性が減り、発行後に訂正する必要が生じたりする心配が減りますので、僕はこの方法をオススメします。
写真に関する要件について
写真に関する要件について
- 自身の証明写真1枚、12ヵ月以内に撮影されたものを申請時に提出すること。
- 申請用紙に貼り付けないこと。
- 写真については、TCCAが示す全ての要件を満足していること。
- 詳細は写真の要件に関するウェブページで確認すること。
- 撮影を行った写真スタジオ名と住所、日付(印刷日でなく撮影日)を写真裏面にスタンプまたは手書きをすること。
- 粘着式のタイプは許可されない。
- 確認者の宣言と申請者の提示内容に相違ないことを示す確認を裏面に記すこと。
写真は貼り付けてはいけませんので、僕の場合は写真撮影時にもらった小さい紙袋に入れ、申請用紙にクリップで留めて提出しました。
なんとなく2枚提出したくなりますが、1枚だけでOKです。
パートA(個人に関する情報)
パートA(個人に関する情報)
- 申請者は、パートAの該当欄に必要事項を記載して署名する。
第5802ファイル番号
カナダの身体検査証明を最初に発行する際に割り当てられるファイル番号で、以後これを免許関連の個人番号として使用していく。
姓と名
名前は、カナダ航空法第421.06項にしたがい「市民権証明」としてカナダ運輸省に提出した文書と同一であること。
国籍/市民権
市民権は、上記の姓と名動揺、航空法の第421.06項にしたがい「市民権証明」としてカナダ運輸省に提出した文書と同一であること。
申請用紙のパートAに記載する住所は、カナダ運輸局への「住所変更の通知」と見なされる。ここで記載した住所が、免許関連の文書の郵送先となるので、実際に受け取れる住所を選ぶこと。
住所
ここで記載する住所に対し、カナダ運輸省は免許証やその他の航空関係書類が郵送される。
Eメールアドレス
現在、Eメールアドレスはすべての申請において必須の記載事項となっている。
ADB更新の場合の記載事項
新規申請時はこの欄の記載は不要。
ADBの有効期限日の90日より前、もしくはすでに期限切れになっている場合には、この欄のチェックボックスに☑を入れ、有効期限を記載する。
署名欄
署名を行うことで、申請者はパートAおよびBに記載するすべての情報が真実であることを宣言することになる。誤った情報や不正確な情報があると、発行の遅延や発行拒否という事態に繋がる原因となるので、慎重に記載を行うこと。
ここで記載する署名が、ADBの1ページ目のつやつやにコーティングされたパスポート風のページに記載されますので、ここ一番のサインでキメましょう。
パートB(確認者による認定と申請者の識別証明)
パートB(確認者による認定と申請者の識別証明)
- 資格を有している確認者が、パートBの該当欄に必要事項を記載して署名する。
- 確認者とは、申請者の身元を確認を責任をもって行う人物であり、次に該当する申請者以外の1名のみである。
確認者になれる者
- 飛行学校の認可を受けた人物(AP)、その他民間運航官、操縦士試験官(PE)、認定検定官(AEI)、民間航空医療審査官(CAME)、承認検定操縦士(ACP)など、カナダ運輸大臣から民間航空の機能を支援するために権限を与えられた人物
- 管理者によって確認作業の実施を指定されたTCCAの職員
- 有効なカナダのパスポート保有者、カナダやイギリスの外交官や領事館の代表者
- 居住国にて合法的に資格を有する人物で、次に示すカナダ国外の外国人
確認者資格を有する指定の外国人
- 航空医学検査官または医官
- 弁護士
- 公証人
- 歯科医
- 治安判事
- 警察官
- 判事
- 市長
- 銀行の署名担当官
確認者の種別
上記の該当者の中から1名を選択する。
カナダのパスポート保有者や外国の警察官の場合、この欄に公式文書番号などの情報を記載する必要がある。
公式文書番号の記載が必要な場合
- 補助添付提出書類の有効期限:利用可能な場合は、文書に記載される有効期限を記載。
- 補足文書識別番号:文書の識別に使用可能な、その文書の提出者が文書に印字する一連の公式識別番号や文字、またはそれを組み合わせたもの。
確認者の宣言欄
申請者と確認者との関係性をもっともよく示す欄に☑を行う。
関係性が2年未満の場合には、パスポート、運転免許証、市民権カードのような写真付き身分証明書など、公的に発行された身分証明に基づいた個人識別を行うこと。
提出する署名付きの身分証明の写しには、「私はこれが原本の真の写しであることを証明します。」と記載すること。
写真の証明
写真裏面に「これは【申請者名】の真の肖像であることを証明する。」とう宣言が記載されていることを確認し、これが明瞭で判読できるのものであることを確認し、確認者の署名を行う。
署名欄
署名を行うことで、確認者はパートAおよびBに記載するすべての情報を確認し、個人識別ができていることを宣言する。誤った情報や不正確な情報があると、発行の遅延や発行拒否という事態に繋がる原因となるので、慎重に記載を行うこと。
ブックレットをもらったら
ADBを郵送で受け取ったら、まずは間違いがないかを確認します。
最初の申請の際には、あなたが保有する免許や資格などがすべて右側のページに記載されます。ADBを受領後に取得したものについては、貼り付ける追加ラベルが郵送されます。
受領後の確認ポイント
- 自身が保有する許可証、免許証、追加資格、航空身体適性に関する項目に間違いがないか
- 写真が間違っていないか
間違いがなければ、2ページ目の下部にある署名欄に署名をして、大切に保管、必要時に携行します。
保管方法
フライトを行う場合は、終始パッセンジャーに徹する場合を除き、携行が必要になります。
スクールによっては、飛行教育前に飛行要件を満足しているかの確認をしっかりと行うところもあります。
そのため、頻繁にカバンから出し入れしたり、開いたり閉じたりすることになるので、必ずいつも使用する飛行カバンなどに入れて、自分で失くさないように厳重に管理しておく必要があります。
ADBのサイズは、日本のパスポートと全く同じ縦横のサイズですので、日本で買ったパスポートケースなどに入れて保管することも出来ます。
ちなみにADBの薄さは、日本のパスポートの2/3くらいのイメージです。
ADBと一緒に保管しておくもの
パスポートケースでの保管を勧めるのは、他にも一緒に保管しておかないとならない書類があるためです。
まずは、無線許可証です。
これは折りたたむ変なサイズの紙の許可証ですが、必ず一緒に携行しておく必要があります。ただADBに挟んでいるだけの人はすぐに失くしてしまうので、クリップで留めるなどの工夫が必要です。頻繁に出し入れするものではないので、ケースのポケットにしっかりしまっておきましょう。
次に、航空身体検査合格証です。ADB内にも情報が記載されますが、これはあくまでも情報で、実際の合格証(Certificate)はこのカードサイズに折りたためる紙になります。
ケースのカード収納のポケットにでもしまっておきましょう。
また、ADBを入手する前に取得することになる学生操縦許可証(SPP)は、PPLの入手をもってその役目を終えますが、僕の場合はせっかく頂いた大切な許可証ですから、パスポートケースの中に大切にしまっています。
有効期限
2016年9月から、ADBの有効期限が、これまでの5年間から10年間に変更になりました。これは、パイロットにとっても、カナダ運輸省にとっても利益があることで、コストも発行にかかる時間も労力も削減することができます。
ただ、実用英語能力(APD)がレベル4(オペレーショナル)のパイロットについては、引き続き英語能力の期限ベースで、5年間有効となります。TCのQ&Aの回答でも、有効期限を伸ばす近道は、エキスパートを取得することだと言っています。
あまりないケースですが、ADBのページが全て埋まってしまった場合も更新発行の対象です。
ADBは最初の発行時も、更新の際にも料金がかからないのは、非常にありがたいですね。
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