カナダ飛行教育証明「Flight Instructor Rating」の飛行実技検定課目

FLIGHT

2019年3月更新の第11版計器飛行証明用「飛行実技検定ガイド」を参照して作成しています。

飛行検定に関する共通事項

自家用操縦士免許(PPL)、事業用操縦士免許(CPL)、多発機飛行資格(Multi)、計器飛行証明(Instrument)、飛行教育証明(Instructor)など、飛行実技検定が必要な免許や資格/証明がありますが、その中でも検定に関する一般事項として、申請要領採点方法など共通の事項については、下の記事でまとめていますので、こちらをご覧ください。

飛行検定課目一覧

INSTRUCTOR飛行検定課目一覧

1 全体的な計画と教育の編成
2 地上準備指導
3 飛行前ブリーフィング
4 飛行技量
5 教育技法
6 学生のパフォーマンス分析
7 飛行後デブリーフィング


検定に関する各種事項

前提条件必要な準備品は、検定がクラス4の初回で行われるものなのか、もしくは更新やクラスのアップグレードのために行われるものなのかによって変わってきます。

初回受検時の前提条件

初回受検時の前提条件
  • 署名 / 写真付きの身分証明書
  • 飛行機の事業用操縦士免許(CPL)または定期運送用操縦士免許(ATPL)有効な航空身体適性
  • 次に示す飛行時間の証明
飛行時間に関する要件
  • 20時間計器時間10時間以上計器飛行時間)を含む合計230時間総飛行時間
  • 24ヵ月以内に受検した筆記試験での合格証明
  • 必要な訓練の完了を示す認定された操縦訓練記録 (PTR)
操縦訓練記録Pilot Training Record (PTR) で確認する事項
  • 計器飛行技術の教育訓練を含む必要な同乗飛行教育の完了
  • 飛行教育証明の取得に必要な地上座学の完了
地上座学の内容について
  • 学習の基本原則と指導技法の実践的応用
  • 教育計画の作成と使用
  • 地上準備指導 / 飛行前ブリーフィング / 飛行中の指導 / 飛行後デブリーフィングの計画とプレゼンテーション
  • 上空課目の指導に必要な飛行理論
  • 航空機飛行マニュアルと機体の運用制限
  • パイロットの意思決定要領のプレゼンテーション
  • 飛行教官ガイド / 飛行訓練マニュアル / カナダ航空規則 / 飛行実技検定ガイドの使用
  • 有効なクラス1飛行教育証明の保有者が30日以内署名した推薦書で、次に示す内容を証明するもの
推薦書に含まれる内容
  • 飛行経験に関する要件を満足し、必要な飛行教育と地上教育を完了していること
  • 受検者が飛行教育証明の飛行検定の受検を完了する能力があると認められること
  • 受検者が飛行検定の実施に推奨されていること
  • カナダ軍で認定された部内の飛行教官 (QFI) 資格を保有している場合や、締約国で発行された飛行教官資格を保有する場合には、PTRの提出は不要です。
  • 曲技飛行機の教育教官資格を受検する場合には、PTRを維持する必要はありませんが、個人ログブックに教官訓練に関する詳細を記録しておく必要があります。

更新とアップグレードの受検時の前提条件

更新とアップグレードの受検時の前提条件

更新またはクラスのアップグレードを行うために飛行検定を受検する場合も、カナダ航空規則 (CARs)の第421.14項に基づいて必要な要件を満足していることを証明する必要があります。

有効な飛行教育証明と12ヵ月未満の期限切れ

有効な飛行教育証明を保有している場合や、有効期限が切れていても12ヵ月を超えていない場合には、飛行実技検定を行うことによって更新することができます。

有効期日の90日前までに更新もしくはアップグレードを行えば、更新後は元の有効期限からの期間分で発行されます。ただし、飛行検定記録にしたがって「フォローアップアクション」の対象者となった資格保有者は、アップグレードの対象外となります。

更新またはアップグレードのための飛行実技検定が正常に完了し、申請を行う場合には、クラス1飛行教官による推薦書の提出は必要ありません

飛行教官証明の期限切れが12ヵ月以上24ヵ月未満

飛行教育証明の有効期限切れになった期間が12ヵ月以上24ヵ月未満である場合には、更新を行おうとする申請者は、クラス1飛行教育証明の保有者から、申請者が飛行実技検定に合格する技量があると認められることを示す推薦を受ける必要があります

24ヵ月以上の飛行教育証明の期限切れ

飛行教育証明の有効期限切れになった期間24ヵ月以上の場合、更新を行おうとする申請者は、クラス1飛行教育証明の保有者から、申請者が飛行実技検定に合格する技量があると認められること及び筆記試験で求められるような知識要件を有していることを示す推薦を受ける必要があります

検定不合格後の再検定

いずれかの科目「F」の評価を得た場合には、検定は不合格となります。
不合格になった受検者は、再検定を受ける必要があります。
再検定にあたり、クラス1飛行教育証明の保有者から、受検者が追加訓練を完了し、再検定で合格できる技量を有していると認められることを示す推薦を受ける必要があります。
部分再検定はありませんので、すべての科目を再実施する必要があります。

検定に必要な機体と装備品の要件

検定に使用する機体の要件
  • 左右席で完全に機能する操縦系統
  • 受検者と検定官の間で音声通信を維持できる双方向機内交話システム
  • 運用制限上、必要な全課目を実施可能な機体
  • 意図的なスピンができる機体
  • 適切な視野制限装置

飛行教育証明の評価と不合格事項

資格発行に関する要件

飛行検定では、どのクラスの受検の場合も全科目を実施します。各受検クラスと、検定で求められるレベルは次のようになっています。

受検するクラス求められるレベル
クラス4教官クラス3以上
クラス3教官クラス3以上
クラス2教官クラス2以上
クラス1教官クラス1

クラス4→クラス3になるときに座学などがない分、クラス4教官になるにあたって初めからクラス3以上のパフォーマンスができることが前提となっています。

クラス3飛行教官に求められるレベル

クラス3飛行教官に求められるレベル
教育技法Teaching Competency
  • 許容できるacceptableコミュニケーションcommunication能力skills示してDemonstratesいる
  • 頻繁frequent軽微minorなエラーやいくつかeven some重大majorエラーerrorsがあるmay includeものの、学習要素learning factors指導技法をtechniques of instruction適用Appliesしている
  • 教育事項task課目exerciseに必要となる基本的essential予備知識をbackground knowledge適用applicationている
  • 十分に理解させるinstill a satisfactory level of understandingような方法で、学生に技術的technicalな情報information示しPresentsている
  • 指導lesson時間time使用useについて管理controlしようと試みattemptいる
  • いくつかfewの例外exceptionsはあるが、教育事項task飛行法manoeuvre教示しdemonstratingながら効果的effective教育的説明instructional explanationを示している
  • 学生の関与student involvementある程度some得られObtainsいる
  • 教育事項task飛行法manoeuvreに関連する一般的common模擬simulatedエラーerrorsについて教示しdemonstrate分析analyzeし、修正correctするための許容可能acceptable能力ability示してDemonstratesいる
  • 訓練training検定標準testing standardsに関する許容できacceptable知識knowledge有している
学生パフォーマンスの評価Evaluation of Student Performance
  • 学生の理解度student understanding指導lesson大部分major areasにおいて確認Confirmsている
  • 学生trainee飛行操縦flight manoeuvresパフォーマンスperformance一般的なcommon エラーerrorsほとんどmost特定Identifiesし、改善のimprovementため戦略strategy提案suggestsしている
飛行技量Flight Proficiency
  • 事業用操縦士免許Commercial Pilot Licence (CPL) の発行にissuance必要な技量水準level of competencyから重大なno major逸脱deviationsをせず飛行操縦flight manoeuvresを行い、飛行指導flight instructionを実施している
  • 訓練training検定標準testing standardsに関する許容可能acceptable知識Knowledgeを有している
監督に関する知識Supervisory Knowledge
  • 学生の監督supervision of students学生記録の管理management of student recordsに関し、適切なappropriate管理知識administrative knowledge有している
  • クラス3飛行教官の場合は、監督的supervisoryアドバイスadvice取得acquireする責任responsibility関する知識knowledgeクラス4飛行教官の場合は、クラス1または2の飛行教育証明の保有者holderからの直接監督direct supervisionを受ける要件requirement関する知識有してDemonstratesいる

クラス2飛行教官に求められるレベル

クラス2飛行教官に求められるレベル
教育技法Teaching Competency
  • 良好goodコミュニケーションcommunication能力skills示してDemonstratesいる
  • 軽微なエラーwith few minor errorsもほぼなく学習要素learning factorsと指導技法techniques of instruction適用Appliesしている
  • 教育事項task課目exerciseに必要となる基本的essential予備知識をbackground knowledge良好good適用applicationている
  • 軽微なエラーwith few minor errorsもほぼなく学生student技術的technicalな情報information正確にaccurately示してPresentsいる
  • 指導lesson効率的efficient時間time使用useについて良好good管理controlしている
  • 教育事項task飛行法manoeuvre教示しdemonstratingながら、審査官examinerによる教唆を得no promptingることなく、明確clear簡潔concise正確accurateかつ完全complete効果的effective教育的説明instructional explanationを示している
  • 学生student積極的goodに参加involvementさせてObtainsいる
  • 教育事項task飛行法manoeuvreに関連する一般的common模擬simulatedエラーerrorsについて教示しdemonstrate分析analyzeし、修正correctするための平均的average能力abilityを示している
学生パフォーマンスの評価Evaluation of Student Performance
  • 学生の理解度student understanding確認Confirmsしている
  • 学生trainee飛行操縦flight manoeuvresパフォーマンスperformanceエラーerrors簡単Readily特定identifiesし、改善のimprovementため効果的effective戦略strategies提案suggestsしている
飛行技量Flight Proficiency
  • 事業用操縦士免許Commercial Pilot Licence (CPL) の発行issuanceに必要な技量水準level of competencyから重大なno major逸脱deviationsをせず飛行操縦flight manoeuvres行いPerforms飛行指導flight instructionを実施している
  • 訓練training検定標準testing standardsに関する十分good知識knowledge有している
監督に関する知識Supervisory Knowledge
  • 主任飛行教官Chief Flight Instructor責任responsibilitiesついて理解understandingている
  • 教官スタッフstaff of instructors監督supervision適したappropriate管理知識administrative knowledge有している
  • クラス4飛行教官の直接監督direct supervisionのための規則要件regulatory requirementsについての十分な知識と理解satisfactory knowledge/understandingを有している

クラス1飛行教官に求められるレベル

クラス1飛行教官に求められるレベル
教育技法Teaching Competency
  • 平均以上above averageコミュニケーションcommunication能力skills示してDemonstratesいる
  • 教官訓練instructor trainee生の模範exampleとなるような方法で、学習要素learning factorsと指導技法techniques of instruction適用Appliesしている
  • 教育事項task課目exerciseに必要な基本的essential予備知識background knowledge優れたexcellent適用applicationを示している
  • 正確accuratelyかつ十分な知識good depth of knowledge技術的technical情報information学生student示しPresentsている
  • 指導lesson特にvery効率的efficient時間time使用useについて非常に良好excellent管理controlしている
  • 教育事項taskまたは飛行法manoeuvre教示しdemonstratingながら、非常very効果的effective教育的説明instructional explanationを示している
  • 学生student特に積極的high degree参加involvementせている
  • 教育事項task飛行法manoeuvreに関連する一般的common模擬simulatedエラーerrorsについて教示しdemonstrate分析analyzeし、修正correctするための平均以上above average能力abilityを示している
  • 訓練技法training検定標準testing standardsに関し非常veryよくgood理解understandingていることを示してDemonstratesいる
  • 新しnewい飛行教官instructors訓練train必要necessary知識とknowledge技量skill示してDemonstratesいる
学生パフォーマンスの評価Evaluation of Student Performance
  • 学生の理解度student understanding確認Confirmsしている
  • 飛行操縦flight manoeuvresパフォーマンスperformanceエラーerrors簡単Readily特定identifiesし、改善のimprovementためさまざまvariety効果的effective戦略strategies提案suggestsしている
  • 飛行教官instructor訓練生traineeとして、ロールプレイrole-playよくwell適応Adaptsしている
飛行技量Flight Proficiency
  • 事業用操縦士免許Commercial Pilot Licence (CPL) の発行issuanceに必要な技量水準level of competencyから重大なno major逸脱deviationsをせずに、飛行操縦flight manoeuvres行いPerforms飛行指導flight instructionを実施している
  • 訓練技法training techniques検定標準testing standardsに関する特に優れたexcellent理解understanding示してDemonstratesいる
監督に関する知識Supervisory Knowledge
  • 主任飛行教官Chief Flight Instructor責任responsibilitiesついて理解understandingている
  • 教官スタッフstaff of instructors監督supervision適したappropriate管理知識administrative knowledge有している
  • クラス4飛行教官の直接監督direct supervision要件requirement関する知識knowledgeを有している

共通の不合格事項

共通の不合格事項
教育技法Teaching Competency
  • ためらhesitationったり、明快さlack of clarityが欠如していたり、言動やwords/actionsボディbodyランゲージlanguage一致せdon’t match合同性がlack of congruency欠如しているために、学生を混乱confuseさせてしまうようなコミュニケーションcommunication能力skillsがみられる
  • 学習要素learning factorsと指導技法techniques of instructionの適用方法が効果的ineffectiveでない
  • 教育事項task飛行法exerciseの指導に必要な基本的essentialな予備知識background knowledge教育的instructionalに適用applicationされていないNeglects
  • 危険dangerous飛行状態flight situationになるおそれのある理解の欠如lack of understanding誤解をmisunderstandingもたらすような技術的technicalな情報information地上ground上空airの指導で学生studentに示していると検定官examiner判断judgementされる
  • 指導lessonに関する管理できておlack of controlらず時間time使用use効果的ineffectiveでない
  • 教育事項task飛行法manoeuvre教示しdemonstratingながら、効果的ineffectiveでない教育的説明instructional explanationを行っている
  • 学生の関与student involvement得られていないNeglectsもしくは排除excludesしている
  • 教育事項task飛行法manoeuvreに関連する一般的common模擬simulatedエラーerrorsについて教示しdemonstrate分析analyzeし、修正correctするための能力見られlack of abilityない
  • 頻繁frequent重大majorsエラーerrorsが発生したり、教育事項task飛行法manoeuvreに関連する知識が欠如lack of depth of knowledgeしており、訓練training検定標準testing standardsに関する知識も欠如lack of knowledgeしている
学生パフォーマンスの評価Evaluation of Student Performance
  • 学生の理解度student understandingほとんSeldom確認confirmsしない
  • 学生trainee飛行操縦flight manoeuvresパフォーマンスperformanceにおける多くのmany一般的commonエラーerrors特定せずDoes not identify改善のimprovementため戦略strategies提案suggestしていない
飛行技量Flight Proficiency
  • 事業用操縦士免許Commercial Pilot Licence (CPL) の発行issuanceに必要な技量水準level of competencyから重大major逸脱deviationsをした飛行操縦flight manoeuvres行いPerformsながら、飛行指導flight instructionを実施している
  • 訓練training検定標準testing standardsに関する知識knowledge許容できないunacceptableレベルlevelである
監督に関する知識Supervisory Knowledge
  • 学生の監督supervision of students学生記録の管理management of student recordsに関する管理知識が欠如lack of administrative knowledgeしている
  • クラス3飛行教官の場合は、監督的supervisoryアドバイスadvice取得acquireする責任responsibility関する知識が欠如lack of knowledgeしており、クラス3飛行教官の見習いIntern期間中もしくはクラス4飛行教官の場合は、クラス1または2の飛行教育証明の保有者からの直接監督direct supervisionを受ける要件requirement関する知識が欠如している

飛行検定の実施と課目

指導の実演を行う課目

受検者は、求められる全課目における準備を行う必要がありますが、時間的な関係で自家用操縦士免許(PPL)、事業用操縦士免許(CPL)、夜間飛行資格(Night Rating)、クラス4飛行教官資格の学生を指導するような想定で指定された訓練課目について指導の実演を行います。

検定官は平均的な能力の学生に対し指導を行う訓練シナリオを付与します。
学生の状況については、説明が行われるか、想定の学生訓練記録 (PTR) もしくはログブックが提供されて確認することになります。これをもって、受検者はその学生に対して適した訓練の計画を行っていきます。

クラス2または1へのアップグレード検定

クラス2飛行教育証明にアップグレードするための飛行検定では、主任飛行教官 (CFI) と監督者の責任に関する知識に対する評価が行われ、クラス1飛行教育証明にアップグレードするための飛行検定では、飛行教官になろうとする学生を訓練する能力の評価が行われます。

各フェーズでの指導の実演

飛行実技検定は、地上 / 飛行中 / 飛行後の3つのフェーズで構成されます。
天候状況や機体トラブルなどの予期しない事態が無ければ、通常の所要時間は半日以内とされています。

1 地上のフェーズ

初めの地上のフェーズでは、受検者は地上準備指導予定する教育内容に適した飛行前ブリーフィングを行います。
検定官は典型的なやる気のある学生パイロット役として、教官からの質問に回答したり、教官の説明が大雑把な場合には質問をするなどして、この関係のシナリオをできるだけ現実的に維持するように努めます。

2 上空のフェーズ

飛行中のフェーズでは、検定官が通常学生が使用する座席 (左席) に着席し、受検者に対し
テストの地上フェーズの地上準備指導で指導を行った課目について上空でも指導させます。
課目の終了後は、その場で指示する他の課目についての指導を指示します。この課目の指導については、必要なすべての地上準備指導や飛行前ブリーフィングは完了しているものと想定して行われます。

ロールプレイの開始タイミングについては、受検者がランナップ作業に集中できるように、ランナップ後に開始されます。

3 飛行後のフェーズ

飛行が終了して帰投後、受検者は学生役検定官の上空でのパフォーマンスに対する飛行後デブリーフィングを行います。

4 検定内容終了後のフェーズ

飛行検定の所要内容をすべて終了後、検定官は受検者の検定内容のパフォーマンスに関するデブリーフィングを行います。この受検者の検定に推薦を行った飛行教官はこの報告会に立ち会うべきでしょう。

さまざまな状況に対応するために、ロールプレイングを時々中断する必要がある場合があります。
検定官は、ロールプレイが一時停止されているときと再開されたときを明確にする必要があります。
受検者が想定学生に対して行った教示や説明が、不完全、不明確、または結果が不確実であると検定官が判断した場合には、その指導事項や飛行法の全部または一部について再度実施するよう指示する場合があります。

検定官または受検者は、求められる技量が飛行教育証明の水準に達していなと判断された場合にはいつでも検定を中止することができます


課目1:全体的な計画と教育の編成

1 全体的な計画Overall Planning教育の編成Organizing of a Lesson
全体的な計画Overall Planning教育の編成Organizing of a Lesson」の目的

学生student必要needとする訓練training内容見極めevaluate必要needs性に合致meetした教育lesson準備prepare選択selectして実施adaptすること

全体的な計画Overall Planning教育の編成Organizing of a Lesson」の概要
  • 検定官examinerは、自家用操縦士免許private pilot licence(PPL)夜間night飛行資格rating事業用操縦士免許commercial pilot licence(CPL)、または飛行flight教育instructor証明rating取得しようとする学生役role of a student実施play
  • 受検者candidateは、この学生studentとの飛行教育flight lessonにおいて、約1時間上空指導flight instruction計画plan選択select調整adaptし、どの課目exercise地上準備指導preparatory ground instruction必要needs決定identify
全体的な計画Overall Planning教育の編成Organizing of a Lesson」の合格基準
  • 訓練計画lesson plan組み立てcomponentsに関する知識knowledge示すdemonstrate
  • 学生student’s目下immediate必要needsとする訓練training判断determineする。
  • 学生student’s訓練training必要needs満たmeetために訓練lesson計画develop選択select調整adaptする。
  • 予定proposedする訓練飛行training flight適しappropriate準備地上指導preparatory ground instruction計画planする。

課目2:地上準備指導

2 地上準備指導Preparatory Ground Instruction
地上準備指導Preparatory Ground Instruction」の目的

予定plannedする飛行教育flight lessonに関する地上準備指導preparatory ground instructionについて、学生studentに対し建設的constructive学習経験learning experience提供provideできるレベルの細部detail指導と説明explanationを実施できること

地上準備指導Preparatory Ground Instruction」の概要
  • 受検者candidateは、予定plannedする飛行教育flight lesson適しappropriate地上準備指導preparatory ground instructionについて説明candidate必要なnecessary地上座学教育ground school instruction完了completedしているものと想定assumed
  • 飛行教育lessonの中に複数several課目exercisesが含まれる場合は、地上準備指導preparatory instructionにおいては、通常そのうちの1つのonly one課目のみについて実施
  • クラス1飛行教育証明instructor ratinが実施する地上準備指導preparatory ground instructionは、通常、教官にinstructorsなるための訓練trainingを行う学生に適した内容
地上準備指導Preparatory Ground Instruction」の合格基準

受検者に対する評価はAssessment飛行教官ガイドFlight Instructor Guideに記載される指導法instructional techniques学習要素learning factors適用能力ability to applyに基づいて実施される。

7つの学習要素

準備Readiness 優位Primacy 関係性Relationship 鍛錬Exercise 強度Intensity 効果Effect 最新性Recency

  • 学生の効果的effective学習learningのため、教育範囲teaching areaを定める。(準備readiness)
  • 訓練用品training aids準備prepare確認checkする。
  • 学生student学習準備ready for learning状況判断determineする。
  • 教育lesson内容が全体像overall pictureのどこに該当fitsするか説明explainする。(関係性relationship/準備readiness)
  • 主要main指導事項teaching pointsを示す。(準備readiness)
  • 教育lesson内容を学生student過去past将来future経験experiences関連relate付ける。(関係性relationship)
  • 学生student’s理解度understandingにあった新しnew教材materialプレゼンテーションpresentation開始startする。(準備readiness/関係性relationship/効果effect)
  • 学生student理解度comprehensionにあわせて進行proceedする。(関係性relationship/鍛錬exercise/優位primacy/効果effect)
  • 発達的指導法developmental teaching使用useする。(鍛錬exercise/効果effect/関係性relationship)
  • 教育lesson段階stage紹介introduceし、それぞれstages関係linkについて示す。(関係性relationship)
  • 教育lesson全体を通して学生studentフィードバックfeedback得るobtain。(鍛錬exercise/効果effect)
  • 学生studentフィードバックfeedback応答respondする。(効果effect)
  • 学生student主要majorポイントpoints特定identifyして強調emphasizeする。(鍛錬exercise/効果effect)
  • 明確clea説明explanations与えgiveる。(優位primacy/効果effect/関係性relationship)
  • 話す速さrate声量volumeピッチpitch抑揚をvaryingもたせて、音声voice効果的effectively活用useする。(強度intensity)
  • 視覚的visual補助aids効果的effectively使用useする。(効果effect/強度intensity)
  • 教育内容subjectに対する熱意enthusiastic示すappear。(強度intensity)
  • アイeyeコンタクトcontact効果的effectively活用useする。(強度intensity)
  • 学生student効果的effectively関与involveさせる。
  • 段階stage終わendりで学生student理解learning状況確認confirmする。

課目3:飛行前ブリーフィング

3 飛行前Pre-FlightブリーフィングBriefing
飛行前Pre-FlightブリーフィングBriefing」の目的

検定test初めfirst段階part飛行教育flight lessonがどのように計画plannedされ編成organizedされているか理解でunderstandきるよう、飛行前before the flightブリーフィングbriefを行う

飛行前Pre-FlightブリーフィングBriefing」の概要

受検者candidateは、予定planned飛行教育flight lessonに適した飛行前pre-flightブリーフィングbriefing実施conduct必要necessaryなすべての地上準備指導preparatory ground instruction完了completedしているものと想定assumed

飛行前Pre-FlightブリーフィングBriefing」の合格基準
  • 訓練training実施conducted空域対象課目exercises手順sequence離陸時間take-off time飛行時間duration of the flightを含む、予定proposedする飛行flight概要outlineについて説明brieflyする。
  • 気象やmeteorological飛行場aerodromeの状況conditions、NOTAMの確認reviewについて、学生student訓練training段階stageに応じて関与involvementせる。
  • 燃料fuel状況state訓練飛行training flight準備readiness状況を含む、機体aircraftの使用可否を判定assessする。
  • 冬季winter運航operationsなど、安全safety上の考慮事項considerationsについて確認reviewする。
  • 飛行訓練flight lessonに関連する予想expectedされる飛行管理flight management意思決定decision-making状況situationsについて確認reviewする。

課目4:飛行技量

4 飛行技量Flight Proficiency
飛行技量Flight Proficiency」の目的

円滑smoothly正確precisely飛行flyできること
カナダ航空規則Canadian Aviation Regulationsにしたがって安全safely飛行flyすること

学生studentに対し、飛行課目flight exercises中に理想ideal的な教示demonstrations行う能力ability評価assessedについては、次の項目の「5 教育技法Teaching Proficiency」で行われる。

飛行技量Flight Proficiency」の概要

飛行前手順pre-flight proceduresを含む受検者の飛行技量flight proficiencyは、検定test全体を通じて評価observed
検定官examinerは、検定中flight test受検者candidateに対し特定certain課目manoeuvres実施performを指示

飛行技量Flight Proficiency」の合格基準

クラス1~3の飛行教育証明の検定の場合は、飛行指導flight instructionに実施する事業用操縦士免許Commercial Pilot Licence (CPL) の発行issuanceで求められる技量水準skill requirement飛行課目flight manoeuvres中に評価される。

飛行指導flight instructionを実施中の飛行技量flight competencyが、事業用操縦士免許Commercial Pilot Licence (CPL) の発行issuanceで求められる技量水準skill requirementに満たない場合には「F」の評価Assessment行われる。


課目5:教育技法

5 教育技法Teaching Proficiency
教育技法Teaching Proficiency」の目的

効果的effective上空in-flightでの指導instruction行えるconductこと

教育技法Teaching Proficiency」の概要

受検者candidateは、学生role模擬simulatingする検定官examinerに対し、計画plannedされた飛行教育flight lessonもしくはその事前に合意agreed-upon受けた部分portionについて教育teach
検定官examinerは、受検者candidate’s能力competencyに関する評価をassessment完了madeすると、検定testにおけるこのフェーズphase終了terminate

計画plannedされた飛行教育flight lessonに加え、教育技法teaching proficiencyについてより広範broaderな例sampleから評価を行うため、検定官examinerその場impromptuで指示する課目exercisesについて受検者は指導を実施

この課目mpromptu exercisesについては、地上準備指導preparatory ground instruction飛行前pre-flightブリーフbriefingsィングが完了completedしているというassumption提で実施され、通常は予定plannedされた飛行教育flight lessonで取り上げられているものとは関係のunrelatedない課目Exercisesが選択

教育技法Teaching Proficiency」の合格基準
  • 教育teachingパフォーマンスperformance方法methodとしての教示demonstration実施する。
  • 教示すdemonstrated飛行法manoeuvre要点key pointsについて説明explainする。
  • 飛行法manoeuvreについて効果的effective教示demonstration行う。
  • 効果的effectivelyコミュニケーションcommunicateを行う。
  • 複雑complex飛行法manoeuvre単純な要素simple elements分割divideする。
  • 利用でavailableきる時間time効率的efficient使用useする。
  • 適切なappropriate学生訓練student practice指示assignする。

課目6:学生のパフォーマンス分析

6 学生のStudentパフォーマンスPerformance分析Analysis
学生のStudentパフォーマンスPerformance分析Analysis」の目的

学生student飛行操縦flight manoeuvresパフォーマンスperformance分析analyzeし、強点strengths弱点weaknessesについて精確accurate建設的constructiveフィードバックfeedback提供giveすること

学生のStudentパフォーマンスPerformance分析Analysis」の概要

検定官examinerは、学生studentとしてロールプレイrole-playingングをしながらさまざまvarious飛行操作flight manoeuvres実施perform
受検者candidateは、そのパフォーマンスperformance分析analyzeして重要critical要素elements判断judgeし、学生studentパフォーマンスperformance最もbest向上improveさせる指導recommendations実施

学生のStudentパフォーマンスPerformanceAnalysis」の合格基準
  • 現在の訓練training段階stageにおける通常normalパフォーマンスperformanceレベルlevel判断judgeする。
  • 強点strengths特定identifyして評価assessする。
  • 弱点weaknesses特定identifyして評価assessする。
  • 重大criticalな弱点軽微minor弱点weaknesses区別discriminateる。
  • 重大critical弱点weaknesses修正correctするためのフィードバックfeedbackを行う。
  • フィードバックfeedback必要軽微minor弱点weaknesses判断judgeする。
  • 必要に応じ、軽微minor弱点weaknesses修正correctするためのフィードバックfeedbackを行う。
  • 求められる許可permit証 / 免許licence証 / 資格rating技量要件knowledgeに関する知識knowledge示すdemonstrate

課目7:飛行後デブリーフィング

7 飛行後Post-FlightデブリーフィングDebriefing
飛行後Post-FlightデブリーフィングDebriefing」の目的

効果的effective飛行後post-flightデブリーフィングdebriefing実施conductすること

飛行後Post-FlightデブリーフィングDebriefing」の概要

受検者candidateは、学生role検定官examinerに対し、飛行flight中に指導practisedした飛行法manoeuvres指導事項tasksについて飛行後post-flightデブリーフィングdebriefing実施conduct
受検者candidateは、学生student強点strengths弱点weaknesses知らせinform弱点weaknesses改善remedyする方法説明explain
宿題Assignmentを与える過程で、飛行訓練Flight TrainingマニュアルManual飛行教官Flight InstructorガイドGuide航空AviationハンドブッHandbooksクのヒューマンHumanファクターFactorsの項目などの受検者instructor’s資料contentsに対する習熟度familiarityを評価

飛行後Post-FlightデブリーフィングDebriefing」の合格基準
  • 学生studentsパフォーマンスperformanceについての自己評価assess their ownをさせる。
  • 長所strengths短所weaknessesを含む学生studentパフォーマンス評価assessする。
  • 改善のimprovementための具体的specificな提案suggestions行うmake
  • 学生student質問questions答えanswer
  • 次のnext飛行教育flight lessonに対する課題study割り当てassignる。

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