バンクーバーやヴィクトリアなどBC州で働く人が知るべき最低賃金【2022年版】

LIFE in CANADA

本記事は、カナダの西海岸にある州、ブリティッシュ・コロンビア州の最低賃金についてのまとめで、政府の公式発表を元にしています。

バンクーバーへのワーキング・ホリデーなどに来る方、学生として留学に来てビザの許す範囲でアルバイトをしようと思っている方などが最低限知っておかなければならない内容です。

最低賃金(Minimum Wage)とは

結論から言うと、
バンクーバーを含むブリティッシュ・コロンビア州における最低時給は、現在、

BC州最低時給 (2022年6月から)

$15.65

と定められています。日本円で約1565円相当です。(1カナダドル=100円換算)

最低賃金とは、雇用主が労働者に対して支払う法定の最低賃金ラインです。これは、年齢には関係ありません。また、特殊な職業には別の基準が設けられています。

これまでの推移とこれからの計画

2018年6月まで、BC州の最低賃金は$11.35と定められてきましたが、この数年間で4ドル分以上も賃金が上昇したことになります。

なぜ年々増額させるのか

ブリティッシュ・コロンビア州で働く全ての労働者は、妥当な賃金を受ける権利があるという考えに基づき、州政府が適正な労働賃金について議論・監督する委員会を設立しています。
この委員会は、労働部門の代表とビジネス部門の代表で構成され、BC州の広く人々を調査し、時給15ドルの達成と、その他の特定職種への最低賃金の値上げを行い、労働環境の妥当性を常に追求しています。

最低賃金労働者を妥当な賃金にすることで、最低賃金と生活コストの不一致をなくし、BC州で働くすべての人が前を向いて生活していけるように計画しています。

最低賃金の保証は、雇用する会社・店舗に課せられた義務です。
給料の払い方には関係ないので、時給でも出来高制でもこれが適用されます。

働く人の現実

BC州で働く人のイメージ

10代の若者..?
学校後のパートタイムでのバイト..?
両親と住んでる..?
趣味のためのお小遣い稼ぎ..?

でも実際には・・・

実際に働いている人のデータ

76%20歳以上
76%学生以外
61%女性
61%夫婦で生活、その他の23%母子家庭など
53%フルタイム
51%大卒
54%従業員100人以上の企業の元で雇用
20%以上のBC州の労働者が時給15ドル未満で働いている

働く人のイメージと現実に働く人に差がある!
そして、働く人が働く理由は、現実的に生活をするために必要なもの

BC州の最低賃金で生活するということとは

収入:各家庭の平均生活費は、1人あたりで月に$1,967必要と言われています。
これは、税金を差し引く前のもので、週40時間を最低賃が仮定される前の水準である時給11.35ドルで週40時間働くことを想定して計算しています。ここには通信費、養育費、医療費を含んでいません。

支出:一方、必要経費は、合計$2,283と言われています。
これは、食費$762+移動費$365+家賃$1,007+その他経費$150で計算されます。

すなわち、BC州で改定前の最低賃金で生活するということは「収入$1,967ー支出$2,283=-$316となり赤字になるということです。最低賃金では、自立して生活することは極めて難しいということになります。

最低賃金を上昇させると誰が得をするのか

BC州で働く労働者の約20%が、時給$15以下で働いています。そのうち52%が25歳以下の若者で、大部分が学生、61%は家族と生活している者です。また、女性の62%が最低賃金で労働しています。

こうした状況から、最低賃金を時給15ドルへ増額することで、約40万人の労働者に影響があると言われています。若者や女性の自立を促進する効果が期待できます。


職種によって異なる最低賃金

これまで見てきた最低賃金は一般的な業種に適用されるものですが、次のような特殊な業種についてはまた別の最低賃金が適用されます。

酒類提供者

酒類提供者Liquor serversは、いわゆるレストランなどでお酒をお客さんのところまで持っていってサービングする業種で、次のように定義された職種の方々です。

「酒類販売の許可内での営業された店舗で、食事や飲み物をお客さんに直接提供する人」

2018の6月から毎年6月に徐々に増加されましたが、多くの場合この最低時給にプラスして、サービスの対価としてのチップが加わることもあり、最低時給は他の通常の業種と比較してやや少なめに設定されていました。

時給$10.10(2017年9月~)→時給$11.40(2018年6月~)→時給$12.70(2019年6月~)→時給$13.95(2020年6月~)

しかし、2021年に最低賃金が通常の業種と同じ水準である15.20ドルまで引き上げられました。2022年の賃金上昇でも引き続き、その他の業種と差のない基準まで引き上げられています。

実際にお酒が提供されたかどうかでレートが変更されることはなく、その業種に対して一律で決められています。お酒の調合だけしてサービングは別の係がするようなバーテンダー、ホストやホステス、バサーズ(テーブルの準備などをする係)、お酒を直接サービングする仕事を含まないキッチンスタッフは、この酒類提供者に含まれず、通常の業種に該当します。

酒類提供者の現在の最低賃金は、

酒類提供者の最低時給(2022年6月~)

$15.65

住み込みキャンプリーダー

住み込みキャンプリーダーLive-in camp leadersは、日給で支払われ、2022年に日給$125.06を達成しました。

日給$90.80(2017年9月~)→日給$101.24(2018年6月~)→日給$110.87(2019年6月~)→日給$116.86(2020年6月~現在)→日給$121.65(2021年6月~)→日給$125.06(2022年6月~)

住み込み家事手伝い労働者

住み込み家事手伝い労働者Live-in home support workersは、日給で計算され、2017年9月から最低賃金は日給$113.50でしたが、2022年6月以降は$116.68が最低賃金となっています。

住居管理人

住居管理者Resident caretakersは、月給で支払われます。次のような計画で増額予定です。

 9~60部屋のマンション61部屋以上のマンション
2017年9月から月給$681+1部屋ごとに$27.29月給$2,319.65
2018年6月から月給$759.32+1部屋ごとに$30.43月給$2,586.40
2019年6月から月給$831.45+1部屋ごとに$33.32月給$2,832.11
2020年6月から月給$876.35+1部屋ごとに$35.12月給$2,985.04
2021年6月から月給$912.28+1部屋ごとに$35.56月給$3,107.42
2022年6月から月給$937.82+1部屋ごとに$37.58月給$3,194.43

最低保障日給について

労働者が得ることのできる最低日給2時間分です。もしシフトが入っているにも関わらず、お店が忙しくないなど雇用主側の都合で仕事をさせてもらえない状況が発生した場合、たとえ2時間分を働いてなかったとしても、2時間分の時給を雇用主が払わなくてはならないというシステムです。

これは、働く人の生活のための給料支給を保障するための制度で、雇用主側の都合で仕事がなくなったときに、労働者は最低日給もしくは実際に働いた時間のより長い方の給料を支払われなければならないというものです。もし8時間以上のシフト計画がされていれば、最低4時間分が必要です。

まとめ

働く人が知っておくべきこと

・現在の最低賃金は$15.65
・お酒を提供するサーバーは最低時給は通常より低かったが、現在は同水準化
・最低賃金未満での労働は違法
・賃金管理は雇用主の責任なので正しい提示がされなければ、雇用主と相談
・相談してもダメなら雇用基準局に相談
・最低日給の制度でシフトのキャンセルは2時間分支払れる

雇用主が知っておくべきこと

・雇用する側の負担を軽減するための政策も政府は検討
・これにかかる助成金制度はなし
・その一環で事業用電力費に掛かる消費税が現在撤廃
・小さなビジネス会社の法人税率の20%減税

タイトルとURLをコピーしました