BC州で車を運転するには、条件によっては国際免許証も有効ですが、BC州で発行するBC Driver’s Licenseを取得することが必要になる場合があります。
免許取得の制度全般に関してはこちらの記事をご覧ください。
本記事では、実際にBC州での免許証を取得するまでの手続きを紹介します。
事前準備
まず、免許証の英語での翻訳証明の取得が必要になります。
日本の免許証全体が完全に日本語表記なのと、運転経歴が2年以上あることを証明しないといけないのに、取得日が和暦で記載されているので、これを翻訳してもらう必要があります。
ただし、翻訳が求められているのは日本だけでなく、各国共通で必要な事項なのです。
自分で翻訳して証明を作成してもいい?
もちろんダメです。
BC州の免許証発行機関である「ICBC」が公認する機関と通訳者によるものだけが認められています。
僕の場合は、ダウンタウンに足を運んだついでに在バンクーバー日本国総領事館で翻訳を依頼しました。
在バンクーバー日本国総領事館での翻訳証明申請
総領事館のある立地は非常によく、スカイトレインの「Waterfront駅」「Granville駅」「City Centre駅」辺りからは徒歩10分ほどの距離にある、黒い建物の9階です。
メインロビーに入ったら、9階に行くエレベーターは後ろ側のものだけですので、ぐるっと向こう側へ回ります。僕は初めて来たときに、よく分からずロビー内を2周しています。。
9階に到着してエレベーターを降りたら、一般受付は右側にあります。
Vancouver Harbourを見下ろすの最高の見晴らしがあるフロアがそこです。
窓口では、日本人スタッフの受付の方にパスポートと残り6カ月以上有効なビザを提出し、免許の翻訳申請に来た旨を伝えると、申請用紙をもらえます。
あとはスタッフの案内に従って、日本語で必要事項を記載し、免許証のコピーをとってもらい、申請受付は終了です。所要時間は約15分!
指定された約1週間後以降に、再度受領しに行きます。
僕の場合は、受付の日から数えて6営業日目以降を受け取り日に指定されました。
後日、再度窓口に赴き、事務手数料$24を現金(セントは使用不可)で支払い、待ち時間はほぼなく、依頼した証明を受け取ることができました!
こんな感じで翻訳証明を作成して頂きました。
この例は、もらった翻訳証明を見ながら再現したものです。僕は二輪の免許も持っているんですが、それもしっかり記載してもらえましたし、2年間の免許保有実績が分かるような記載もしてくれています。
総領事館以外のICBC公認通訳者
他にも、ICBC公認通訳者による翻訳を利用することもできます。
リストを見ると、日本語の翻訳対応スタッフは2020年1月現在で10名登録されています。
連絡先も記載されていますので、直接依頼をしてみて下さい。
免許証情報の記録
BC州の運転免許証を申請すると、それと引き換えに日本の免許証は没収されます。
交通違反の隠匿防止のための措置で、各州の法律で定められた事項なので例外はありません。。
日本で再発行をすることは可能ですが、その際の手続きを円滑にするため、また、色んな場面で免許証に記載された事項を確認する必要が生じたときに備え、裏表両面の写真撮影をしてデータ保管しておくのをオススメします。
運転免許証の申し込み
どこに行けばいい?
さて、免許証の翻訳証明をもらったところで、ついにICBCの運転免許センターに足を運びます!
オフィスはBC州内にかなりの数あります。下のリンクで便利なところを探してみてください。
在バンクーバー日本国総領事館からその足で向かうのであれば、徒歩10分ほどで行けるダウンタウンの「Royal Centre」のオフィスが最も近く便利です。
混雑回避のベストな時間帯は?
オフィスの立地にもよると思いますが、私が行ったダウンタウンのRoyal Centreや、また別の機会で行ったRichmondのLansdowne Centreは、混雑していました。
いかにしてこの混雑を回避するかは、ICBCウェブサイト内でも紹介されています。
ICBCのオススメの曜日・時間帯を下のように要約してみました。
僕の場合は木曜日の11:30頃に行きましたが、受付までに30分ほど待ちました。
時間帯によっては入口に入れないほどの行列ができることもあるそうです。。
ICBCの公式ページでは、リアルタイムの待ち時間を確認することもできます。
受付~申請までの流れ
オフィスでの手続きの流れはこんな感じです。
受付→待機→呼ばれて個別対応→視力検査→写真撮影・サイン→支払い→終了
BC州の運転免許証を申し込むには、16歳以上である必要があります。19歳までは保護者のサインが必要です。日本の免許取得可能年齢も二輪車で16歳からですので、ここは特に問題ないところかと思います。
受付
僕の場合は木曜日の11:30頃にオフィスに行きましたが、入ってからすぐ受付までにすでに行列ができており、30分ほど並びました。申し込みには2種類のIDが必要になります。
メインのIDに指定されているのが、ビザなどです。
そしてサブのIDに指定されているのが、パスポート、学生証などです。
銀行のカードやクレジットカードでもOKだそうです。
各個人で必要なIDは異なりますので、ICBCのページで一度ご確認下さい。
受付では、今日は何をしたいのか、必要な書類がちゃんと整っているのかを確認されます。
待機
受付が受理されると、 「G013」などの 受付番号と小さな記入用紙をもらい、待機します。
記入用紙には、免許証に記載される必要な情報を書くことになります。
住所、身長(CM or FT)、体重(KG or LB)、眼の色(BROWN HAZEL BLUE GREEN GREY)、髪の色(BLACK BROWN BLOND SANDY RED GREY WHITE BALD)
それと秘密の質問へのキーワードを考えといてねと書かれています。
番号の呼び出しは、電光掲示板で行われます。
上下2段の表示で、上が最新の呼び出し番号、下がそれまで最新だった1つ前の番号が表示されます。1回分見逃したり、自分の番が来てすぐ直後にその次の呼び出しが表示されても、表示が残るようになっています。呼び出し音と共に番号が更新されていくので、見逃さないようにしましょう。
ここでも20分ほど待ちました。
いよいよ自分の番が来たら、電光掲示板の自分の受付番号の横に表示されているサービスカウンター番号に向かいます。いざ、担当のオフィサーとやっと申請手続きの開始です。
申請手続き
まず書類セットを手渡し、必要な事項を確認されます。
ここに来てどれくらいなのか、他の免許を持ってないか、現時点で違反などがないのか、免許は没収されてしまうが問題ないかなどです。
そして、事前に考えさせられた秘密の質問は「〇〇とするけど、これでいい?」と勝手に決められました。。
そしていよいよ交通ルールに関する質問を受けます!
と思ったら、問題が書かれたパネルを綴ったものを渡され、「こっちで手続きしている間によく読んどいてね」と言われました。
問題は日本語も含む各国の言語で書かれたページがあり、全部で5問、一番最後のページはなんと解答になっており、熟読しました。そして、「OK?理解した?」と聞かれて終了。
それが終わると視力検査です。別のコーナーに移動し、覗き込むタイプの検査器で開始します。
眼鏡は普段着用している?と聞かれ、免許上に制約はないと答えたので、検査は裸眼で行いました。ちょっと見えにくいところもあったものの、スタッフの力添えをもらいながら無事に終了。眼鏡を少しでも使う方は、念のためちゃんと持って行って下さいね。
それが終わるとまた移動し、写真撮影をした後に、サインを書きます。
このサインは免許証の写真の上に印字されるものですので、適当に書かないように。
僕は写真撮影の了承のサインか何かだと思って適当にささっと書いています。。
最後に申請料の$31を支払って終了です。僕はカードで支払いました。
手続き自体の所要時間は15分ほどでした。
小さい黄色い紙片をもらいますが、この紙こそが暫定版の免許証になります。大事に保管して下さい。
受領
申請したちょうど1週間後に受領しました。郵便で配達されますが、封筒に入れられ、本人確認のようなものもなく、ぽんとポストに投函されていました。無事に受け取れたので良かったですが。。
まとめ
いかがでしたか。
免許申請自体は簡単で、日本はカナダと免許証の相互交換協定を結んでいますので、かなりの手続きが省略されています。協定国でないタイから来た僕の友人は、路上での実技検定もしっかり受けさせられたと言っていました。。我々は存分にこの恩恵にあずかりましょう。
翻訳証明の取得を含めると、手続きを1日で終えることはできないということと、混雑をうまく回避すべきだというところがポイントになるかと思います。
余談ですが、就労ビザや週20時間バイト可能な学生ビザで滞在する方は、働く際に必要となる社会保険番号の取得も、ダウンタウンに来た際に同時にやっておくと気が楽になるかと思います!
スカイトレインの「Waterfront駅」近く、Service Canada Centreで手続き可能です。